七本目 三方切り
前進中、正面と左右三方の敵の殺気を感じ、まず右の敵の頭上に抜き打ちし、つぎに、左の敵を真っ向から切り下ろし、続いて、正面の敵を真っ向から切り下ろして勝つ。
動画
動作
- 右足より正面に向かって前進し、左足を踏み出したときに刀に両手をかける。正面の敵を圧しながら刀を引き出し、右の敵に左足を軸にして向き直ると同時に右足をやや前方に踏み込んで敵の頭上からあごまで抜き打ちする。
- そのままの足踏みで右足を軸にして左の敵に向き直りながら刀を受け流しに頭上に振りかぶると同時に左手を柄にかけ、間をおくことなく真っ向から切り下ろす。
- 左足を軸にして正面の敵に向き直りながら刀を受け流しに振りかぶり、右足を踏み込むと同時に真っ向から切り下ろす。
- 右足を引きながら諸手左上段の構えとなって残心を示す。
- 左足を引きながら左手を柄からはなして左帯に送ると同時に「袈裟に振り下ろしての血振り」をする。
- 左手を左帯から鯉口におくり、そのままの姿勢で「納刀」する。
- 後ろ足を前足にそろえ、右手を柄からはなして「帯刀姿勢」となり、左足より退いて元の位置にもどる。
審査の着眼点
- 右の敵に抜き打ちしたとき、あごまで切り下ろしているか。
- 左の敵に向き直り、間をおくことなく真っ向から切り下ろしているか。
- 受け流しに振りかぶり、切り下ろした刀は水平になっているか。
気をつけるポイント
- 最初の抜き付け時、「頭上から」を意識しすぎると上から高く切り落とすような格好になってしまう。あまり大きく上に上げず、最小限の軌道で鞘引きを使い、回転させて抜きつける。(2020/08/30)