五本目 袈裟切り
前進中、前から敵が刀を振りかぶって切りかかろうとするのを逆袈裟に切り上げ、さらにかえす刀で袈裟に切り下ろして勝つ。
前後に座っている二人の敵の殺気を感じ、まず正面の敵の水月に柄頭を当て、続いて後ろの敵の水月を突き刺し、さらに正面の敵を真っ向から切り下ろして勝つ。
動画
動作
- 右足より正面に向かって前進し、左足を踏み出したときにすばやく刀に両手をかける。鞘を左下にかえしながら刀を抜き出し、右足を踏み込むと同時に右片手で正面の敵の右脇腹から逆袈裟に「切り上げる」。
- そのままの足踏みで左手は鞘を元にもどしながら鯉口からはなして柄にかけ、切り上げた刀を止めることなく敵の左肩口から袈裟に「切り下ろす」。
- 右足を引きながら八相の構えとなって残心を示す。
- 左足を引きながら左手を柄からはなして鯉口を握ると同時に「袈裟に振り下ろしての血振り」をする。
- そのままの姿勢で「納刀」する。
- 後ろ足を前足にそろえ、右手を柄からはなして「帯刀姿勢」となり、左足より退いて元の位置にもどる。
審査の着眼点
- 逆袈裟に切り上げたとき、刀を返した右こぶしは右肩の上方になっているか。
- 左足を引きながら左手が鯉口を握ると同時に、刀を袈裟に血振りをしているか。
気をつけるポイント
- 切り上げた頂点でそのまま切り返し、同じ軌道で袈裟に切り下ろすこと。(2020/08/23)