四本目 柄当て
前後に座っている二人の敵の殺気を感じ、まず正面の敵の水月に柄頭を当て、続いて後ろの敵の水月を突き刺し、さらに正面の敵を真っ向から切り下ろして勝つ。
動画
動作
- 正面に向かって「居合膝」で着座する。すばやく刀に両手をかけて腰を上げ、左足のつま先を左ひざの真後ろに立てて腰を伸ばし、右足を踏み込むと同時に、両手で鞘もろとも刀を前に突き出して「柄頭」で正面の敵の「水月」に激しく当てる。
- 直ちに左手で鞘だけ後方に引きながら後ろの敵に振り向き、左ひざを軸に左足のつま先を右に回して上体を左に開いて刀を抜き放つと同時に「ものうち」近くの棟を左乳に当てて刃を外側にする。間をおくことなく、左手を内側にしぼって鯉口をへそ前におくると同時に右肘を伸ばして後ろの敵の「水月」を突き刺す。
- 正面の敵に振り向き、左ひざを軸に左足先を元にもどすと同時に刀を引き抜きながら頭上に振りかぶり、左手を柄にかけて正面の敵に向き直ると同時に真っ向から「切り下ろす」。
- そのままの姿勢で、左手は柄からはなして左帯におくると同時に右手の刀は「右に開いての血振り」をする。
- 左手を左帯から鯉口におくって「納刀」しながら前足を後ろ足に引きつけて腰を落ち着け、片膝をついた蹲踞(そんきょ)の姿勢となる。
- 腰を伸ばし、右足を踏み出して立ち上がると同時に後ろ足を前足にそろえる。右手を柄からはなして「帯刀姿勢」となり、左足より退いて元の位置に戻る
審査の着眼点
- 柄頭が敵の水月に確実に当たっているか。
- 後ろの敵に対し、左手は鯉口を握ったまま、絞り込むように臍前に送り、右肘を伸ばして突いているか。
- 前の敵に対しては、刀を引き抜きながら頭上に振りかぶり、真っ向から切り下ろしているか。
気をつけるポイント
- 前の右足の膝が常に直角を保てるように気をつける。前に出がちなのでしっかり固定する。(2020/08/23)
- 切り下ろしたとき、拳一つ半開ける。(2020/08/23)